“ハズしっぱなし”なのにまた玉田…神様不可解(夕刊フジ)

大邱(韓国)6日=久保武司】それでも玉田は使われる。サッカー東アジア選手権の7日の最終戦(対韓国)でも、「中国戦の先発メンバーを起用する」とジーコ監督が明言した。しかし、これには例外が。FW玉田(柏)が前回の途中出場に続いて、今度は先発することだろう。代表戦では12試合連続ノーゴールが続く。これって、どうみてもおかしい。

 ジーコ監督はこれまでFW鈴木(鹿島)の起用にこだわり続けていた。ジーコジャパンを評価する技術委員会でも「鈴木と三都主の代表入りだけは、どうしても理解に苦しむ」と漏らしている。その鈴木はようやく見限られたが、次なる不可解起用がこの玉田だ。

 あるJリーグのDFは「玉田は利き足の左でないと、ボールをドリブルできない癖がある。それさえ分かれば怖くない」という。今季はリーグ戦でも、16試合出場してわずか1ゴール。実は、この玉田を発掘したのがジーコ監督の実兄のエドゥー・テクニカルディレクター(TD)だ。「兄弟以上の間柄」とジーコ監督が話しているようにエドゥーTDとはまさに一心同体。日本代表監督に就任する際は、この兄の入閣が大きな条件だった。

 その兄の顔を立てるためにも、さすがのジーコ監督も玉田を外せないわけだ。中国戦に引き続き、韓国戦でも玉田は司令塔で起用されることが濃厚。本来なら中田英や中村のポジションである。

 口先では「勝つ」といいながら、何とも不可解なジーコ監督の選手起用。

 まさに血は水より濃い−を実践中だ。